ヘーゲル哲学
*価値方程式とヘーゲル哲学
収録分類一覧 (HP2019)
■『資本論』のヘーゲル哲学-『資本論』の方程式 2021.06.01
【1】 論理学
・『大論理学』第1巻 存在論
・『小論理学』(エンチュクロペディ)
・『小論理学』概念論 §160~171
【2】 自然哲学
【3】 精神哲学
【4】 『精神現象学』
【5】 『法哲学(綱要)』
【6】 『エンチュクロペディ』
【7】 『資本論』とヘーゲル
『資本論』とヘーゲル哲学入門1-3
資本論とヘーゲル哲学
■第2部 ヘーゲル論理学 「比例論」と 『資本論』 価値方程式 2_2021.05.23
第1節 ヘーゲル論理学・「概念のモメント」 ― 「個・個別」と「普遍」について
総合目次■
1 | ヘーゲル論理学 | 30 | |
2 | 自然哲学 | ||
3 | 精神哲学 | ||
4 | 『精神現象学』 | ||
5 | 『法哲学(綱要)』 | ||
6 | 『エンチュクロペディ』 | ||
7 | 『資本論』とヘーゲル | 30 | |
3 | エンチュクロペディ | ||
4 | 『精神現象学』 | ||
5 | |||
6 | |||
【1】 ヘーゲル論理学
1 | 小論理学 | ||
『小論理学』 松村一人訳 | |||
「小論理学」 §115—122 | |||
小論理学 「形式」集計 | |||
『エンチュクロペディ』本質論 形式規定と形式活動 | |||
形式活動-価値の形式活動- | |||
小論理学 形式規定と形式活動 | |||
2 | 大論理学/ 算術-関係づけの仕方 | ||
1.『大論理学』 第2巻 本質論 第3章 根拠 der Grund 形式と本質 形式と質料 形式と内容 |
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2.『大論理学』 第1巻 有 (Sein) 論 第3章 量的比例 一般的/普遍的労働時間と比例 |
|||
3. ヘーゲル論理学の比例論 | |||
4.『小論理学』第3巻 概念論 §160-§171 | |||
5. ヘーゲル論理学「比例論」と価値方程式 | |||
6.『資本論』初版と ヘーゲル論理学・形式内容Forminhaltの研究 |
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関係性-構造と機能「システム | |||
3 | ヘーゲル論理学入門 | 比例論 | |
4 | アリストテレス-ヘーゲル | ||
5 | ヘーゲルとマルクス | ||
【2】 自然哲学
1 | 『自然哲学』 | 『エンチュクロペディ』第2部 | |
2 | |||
3 | |||
4 |
7. 『資本論』とヘーゲル
1 | 資本論のヘーゲル論理学(哲学)入門 3 『経済学批判』と『小論理学』の「Dasein」 |
||
2 | 単純な価値形態と 「ヘーゲル論理学」 | ||
3 | 7.第3節 価値形態 A. B. C. D. の発展 | ||
4 | 7単純な価値形態の総体(1)-ヘーゲル論理学の「形式化」. | ||
5 | 7単純な価値形態の総体(2)・簡潔に「歴史的に、論理的に」 | ||
7ヘーゲル論理学「比例論」と資本論の価値方程式(3) | |||
7『資本論』とヘーゲルの小論理学 (1) 現象と相関 | |||
7価値形態と価値の形式活動 | |||
商品の価値対象性 >→ ヘーゲル 「形式」活動 | |||
第1部 価値表現と価値方程式 -商品の価値関係 ヘーゲル論理学 -価値表現の “ 同一性 ” |
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7 価値表現・方程式とヘーゲル論理学 2022.10.01 | |||
7 ヘーゲル「小論理学」・形式規定と形式活動 | |||
7 |
3. エンチュクロペディ
1 | |||
2 | |||
3 | |||
4. 『精神現象学』
1 | 成素- 『精神現象学』 成素形態 Elementarform |
||
2 | |||
3 | |||
< 目次 >
00.0 『資本論』 経済学批判
「・・・そして価値理論にかんする章の諸所で、ヘーゲルに特有の表現法を取ってみたりした。弁証法は、ヘーゲルの手で神秘化されはしたが、しかし、そのことは、決して、彼がその一般的な運動諸形態を、まず包括的に意識的な仕方で証明したのだということを妨げるものではない。弁証法は彼において頭で立っている。神秘的な殻につつまれている合理的な中核を見出すためには、これをひっくり返さなければならない。」(第2版の後書・岩波文庫p.32)
0.1 ヘーゲル論理学 *『資本論』の実体と形式について
0.1-1 「小論理学」 有論、 本質論、 概念論 『エンチュクロペディ』
0.1-2 『大論理学』 第1巻 有論(存在論) 第2巻 本質論 第1章 仮象
0.1-3 「小論理学」-形式- 「形式」集計
0.1-4 「小論理学」-物 Ding の相関関係 -§125~130
0.2-1 「自然哲学」 ・・・『資本論』の科学史とヘーゲル・・・
0.2-2 『自然哲学』
第1部力学, 第2部物理学, 第3部有機体の物理学
0.3-1 「精神哲学」
0. レーニン 『哲学ノート』 と資本論のヘーゲル哲学
0.2 『資本論』のヘーゲル入門 2020.02.10
0.3 資本論のヘーゲル哲学(論理学)入門 3
(1) 『ヘーゲル論理学入門』(有斐閣新書)
(2) 『ヘーゲル論理学入門』 現実性と可能性
(3) 『経済学批判』と『小論理学』のDasein
1. 「貨幣形態の発生」の証明とヘーゲル論理学
2. 第1部 資本論とヘーゲル哲学入門.1~3
3. 資本論と「形式Form」について
4. 第2部 資本論と「実体と属性」の哲学史
実体と属性の哲学史.1~2
5. 資本論第1章第1節とヘーゲル論理学
6. 資本論第1章第2節と「労働と価値」について
7. 第3部 ヘーゲル論理学と価値方程式
(1) ヘーゲル論理学の比例論について
(2) 比例関係と方程式論の歴史的形成過程
8. 第3-1部 比例論と価値方程式構築の道のり.1~3
9. 第3-2部 ヘーゲル論理学「比例論」と資本論の価値方程式.1~2
10. 第4部 誤読と誤訳-価値方程式とヘーゲル弁証法
(1) 価値方程式と連立方程式
・・・~ ・・・~ ・・・~
Ⅲ. 資本論とヘーゲル哲学
★「貨幣形態の発生」の証明とヘーゲル論理学
-『資本論』第1章第3節価値形態または交換価値-
(1) 第1章 「証明」(論証)の手続きについて
第1節 「証明」の前提条件について
第2節 「胚芽の発展ルール(証明のルール)」について
(2) 第2章 価値形態の展開とドイツ語表記による
ヘーゲル論理学の対比
(3) 第3章 貨幣形態の発生の「証明」について
第1部 資本論とヘーゲル哲学入門
1. 資本論とヘーゲル哲学入門. 1
(1) 第1章 ヘーゲル哲学事始
(2) 第2章 ヘーゲル哲学の概要
2. 資本論とヘーゲル哲学入門. 2
(3) 第3章 『資本論』 第1章のヘーゲル哲学
3. 資本論とヘーゲル哲学入門. 3
(4) 『ヘーゲル論理学入門』 要約・抄録
(5) 『経済学批判』と『小論理学』の「Dasein」について
4. 資本論と形式について ①
「Form・形態」翻訳と島崎隆「内容-形式」解説について
-誤訳・誤読の翻訳問題の背景として-
第2部 資本論と実体と属性の哲学史
1. 実体と属性の哲学史. 1 -アリストテレスからヘーゲル-
はじめに
古代ギリシャ時代以来、伝統的な西洋思想のキーワード・「実体」概念をどのように理解するか、これを巡って多様な宇宙と世界の成り立ちについてもろもろの理論が形成されてきた。古代から中世にいたる間、宇宙と世界を形成している主要な骨組みは、アリストテレス哲学によって説明され、近代に至ってデカルトによる科学革命で18・19世紀への入り口が切り開かれた。デカルトの衝撃は、今日なお言論・思想界にも多大な痕跡を残している。その影響は、私たち日本人にも翻訳文化を通じて西洋思想の翻訳言語表現の中に根強く継続され、物質界と精神界の二分法として潜在し続けている。
今日、『資本論』の商品価値を巡る100年にも及ぶ長い研究史を振り返るとき、私たちの眼前に翻訳文化の弊害が立ち塞がっている。五里霧中、商品世界の一切の神秘、一切の魔術と妖怪が消えてなくなってはいない。 日本の『資本論』解説者の間では、意識的にヘーゲル弁証法論理学を無視し続け、あるいは誤解され続けている。ヘーゲル哲学を抜きにして『資本論』を語る人々で溢れかえっている現状は、デカルト時代の水準にさえ達しているのか大変疑わしい。手を抜かず、現状からの一歩前進に向けた、「西洋文化の探求・価値の実体」を求めて旅立ちを始めましょう。
2. 実体と属性の哲学史. 2 -商品の物神的性格入門-
ヘーゲルとマルクス
第3節 ヘーゲル論理学と『資本論』への道筋へ
このようにヘーゲル論理学の「実体」や「属性」は、私たちが使用するものとくい違っています。私たちはこれまで広辞苑の説明と同じように、理解し、考えてきました。なぜなら、これ以外に思考する<術スベ>を持ち合わせていなかったのです。 そして、『資本論』を読む場合にも、習慣的・伝統的に考え、日常言語通りに日本語風に体得してきたのです。2500年にわたる西洋文化の(イスラム圏時代を経て)試練の中から、ヘーゲル論理学が誕生し、『資本論』はまさに巨人たちの肩の上で始めて達成された記念碑だったのです。 私たちは、今、この地盤に立つことができました。
3. 資本論第1章第1節とヘーゲル論理学. -実体と形式-
(1) 資本論第1章 第1節の要約 (2) 第1章 第1節の論点について (3) ロック-バーボン論争における価値の「大いさ」と「量」について (4) 第2節 ヘーゲル論理学の「量、定量、大いさ」 (5) 第3章 価値を交換価値にする形態 (6) Formは、ヘーゲル論理学のキーワード (7) 第4章 実体Substanz と形式Rorm について (8) 価値形成実体と形式
4. 資本論第1章第2節と「労働と商品価値」について
- ヘーゲル「質・量」の量的比例 -
〔*注〕 『大論理学』第2篇大きさ(量)
「第三に、質的形式の中にある定量は量的比例(das quantitative Verhältniss)である。定量は単に一般に自分を越えて進んで行くにすぎないが、しかし量的比例の中では、それは次のようになる。すなわち、ここでは定量が他在の中で自分の規定をもつと同時に、他在も措定されて一個の他の定量であることになる。こうして、ここには定量の自己復帰とそれの他在の中における自分への関係が存在することになる。この比例の根底には、まだ定量の外面性がある。互いに関係し〔比例し〕あうものは互いに無関心的な定量である。すなわちこの定量は、このような自己外存在の中に、その自己関係をもつものである。」
(2) 同じ質―人間労働の性質―が成立する構造
「上衣や亜麻布がそれらの特殊な質から抽象される」ことにより、「上衣価値や亜麻布価値の実体」が 現象してくるわけです。現象する「世界構造;自己外存在の自己関係の成立」のエレメントとして「同じ質」〔単位・量への止揚〕、「価値」、そして
「実体」 の概念が構成されてゆきます。
この3者の相互関係は、第2節のもう一つのテーマとして地下水脈のように流れています。
第3部 ヘーゲル論理学と価値方程式
< 目次 >
(1) アリストテレスの存在論 (2) ヘーゲル『哲学入門』
(3) ヘーゲル論理学の「比例論」について (4) 『大論理学Wissenschaft der Logik』
(5) 第1篇 規定性(質) (6) 第2篇 大いさ(量)〔Die Grose (Quantitat)〕
(7) 第3章 量的比例 Das quantitative Verhaltnis
(8) 第3篇 度量 比率的度量と実在的度量
(9) 第3章 本質の生成 ・ 第2巻本質論への移行・・・
2. 比例関係と方程式論の歴史的形成過程
比と比例・・・未知数を解く・・・
<④ 未知数xを含む比と比例の関係> 比例式を応用して、未知数xの値を求めることができる。
比例式a:b=c:dが成立し、 a:b=5:3、c:d=10:xの場合
→ ad=bc → ad=5×x=5x、bc=3×10=30、 5x=30, ∴x=6
4. 「デカルト革命」への道―「謎・未知数」の解法としての比例・方程式―
デカルト著 『幾何学』 第1巻「問題を解くに役立つ方程式にどのように到達すべきか」
“注意深く反省すれば、事物の間の比例(proportiones)すなわち関係(habitudines)について提起されうるあらゆる問題がいかなる理由で内臓されているか、またこれらの問題がどんな順序で研究されねばならないかを私は理解する。純粋数学という学問全体の要諦はただこの点にのみ含まれている”
“そこで、何らかの問題を解こうとする場合、まず、それがすでに解かれたものと見なし、未知の線もそれ以外の線も含めて、問題を作図するのに必要と思われるすべての線に名を与えるべきである。次に、これら既知の線と未知の線の間に何の区別も設けずに、それらがどのように相互に依存しているかを最も自然に示すような順序に従って難点を調べ上げて、ある同一の量を2つの仕方で表す手段を見いだすようにすべきである。この最後のものは方程式と呼ばれる。なぜならば、これら2つの仕方の一方の諸項は他方の諸項に等しいからである。そして、仮定した未知の線と同じだけ、このような方程式を見いだすべきである。”
第3-1部
2-1. 比例論と価値方程式構築の道のり-(1)
2-2. 比例論と価値方程式構築の道のり-(2)
2-3. 比例論と価値方程式構築の道のり-(3)
第3-2部
2-4. ヘーゲル論理学「比例論」と資本論の価値方程式(1)
< 目次 >
(1) 資本論ワールド編集委員会ご挨拶
(2) (イ) A単純な、個別的な、または偶然的な価値形態
(3) (ロ) 3 等価形態
(4) 「ド・ブロスのフェティシズム」と『資本論』のフェティシズム
(5) 『資本論』フェティシズムとキリスト教神学
(6) 化身・受肉 Inkarnation
(7) A 人々・ペルソナ
(8) B 第2章交換過程の「ペルソナ・人格と人格化」
(9) 第1部『経済学批判』と『小論理学』の「Dasein・定有」について
2-5. ヘーゲル論理学「比例論」と資本論の価値方程式(2)
2-6. ヘーゲル論理学「比例論」と資本論の価値方程式(3)
第4部 誤読と誤訳 ー 価値方程式とヘーゲル弁証法
(1) 価値方程式と連立方程式
レーニン『哲学ノート』と資本論のヘーゲル哲学
<1>個別的なものと一般的なもの 価値方程式と価値存在
<価値方程式>・・・「価値等式」は誤り・・・この「連立方程式」は何を物語るか?
<2> 一般的なものは、個別的なもののうちにのみ、個別的なものによってのみ存在する